2021年招待海外作家 王奕超(Wang I Chao 台湾)

蔵と現代美術展(小江戸 川越)
7回展:招待作家紹介展示場所:ギャラリー童夢
王奕超(Wang I Chao)
立体作家

協力 gallery UG
https://gallery-ug.com/artists/ichaowang/

略歴
米国と日本で活動するアーティストであり、現在日本を拠点に活動している。
2007~2015年ニューヨーク州立ファッション工科大学の修士学位(イラストレーション)とプラット・インスティテュート修士学位(工業デザイン)を取得。
村上隆が運営するニューヨークのアトリエにて制作アシスタントの仕事をした経験もある。
2016年から、寺田倉庫株式会社の専任アーティストとして同社のデザインと作品制作を行う。
2020 年よりアーティスト活動に専念。

作品紹介
 Origami シリーズは、物語と造形の 2 つのテーマから制作している。物語性における、象徴的要素(モチーフ)に対するアプローチとして、今回は 「手」 を主題とした。日常生活に於いて目に留まるモチーフの展開を試みる。例えば色彩、ロゴ、公共空間のさまざまな標識など。
 また、日本の枯山水において、砂石は山と水の象徴として用いられている、茶道では花弁が桜を象徴している。人々の空想力を最大限引き出すために、ありきたりなものを最もシンプルに表現するにはどうすればよいのか。「手」をより簡略化し、具象的な形態を消す。もっとも心髄となる部分、つまり「動態」だけが残ったのである。そのため最も単純な線で「手」を表現し、手振りの姿を見せる力と美を表わすように制作している。各作品はそれぞれ異なる動きを見せ、鑑賞者に想像を促す。
 具体的な制作プロセスに関しては、日本の伝統的折り紙から着想を得て、一枚の紙として曲折、切断することにより紙の優雅さと靭性を表現し、平面、半立体、立体の間において、彫刻の可能性を探している。今回は鉄という硬質な素材で紙のような柔らかな造形を表現することにより、素材感と形状の対比を作り出している。私にとって制作とは、空間を作ること、枠組みを作ることである。鑑賞者の想像力を最大限に引き出し、対話する。それは一番の感動である。



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